マイコンって何の略?用途は?

マイコンとはマイクロコンピューター(Micro Computer)の略です。マイクロとは「非常に小さいこと」といった意味で用いられますので、小さなコンピュータといったイメージでしょうか。実はこの小さなコンピュータは我々の日常生活の中で非常に大きな役割を果たしています。

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マイコンはどのような場面で使われる?】

たとえばテレビのリモコンでチャンネルを切り替えるとき、あるいは炊飯器のタイマー設定をするときや、冷蔵庫が開けっ放しを知らせてくれるアラーム機能などは各機器の内部でどのような処理を行っているのでしょうか?

普段何気なくこれらを使用していますが、何も魔法がかかているわけではありませんよね。実はこれらの機器にはコンピュータが使用されているのです。

コンピュータと聞けば、PCないしはスマートフォンを思い浮かべる方が多いかと思います。その解釈でほとんど間違いはありません。

どちらも電気信号を高速に処理し、与えられた手順に従って複雑な計算を行う機械です。

ただし、それほどの高性能を搭載する必要はありません。テレビのリモコンや炊飯器、冷蔵庫にいちいちPCと同等のコンピュータを積んでいたらコスト面で大きな問題を抱えてしまいますよね。

PCやスマートフォンと異なり、特定の用途だけに限定した小型のコンピュータのことをマイクロコンピュータと呼ぶのです。

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マイコンの基本的な構成と原理】

それではマイコンがどのような構成で、どのような原理で動作しているのかを簡単に説明します。

マイコンは大きく分類すれば、①I/O,②CPU,③ROM,④RAM の4つの部分から構成されます。

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I/O とは Input/Output の略であり、入出力データのことを示しています。例えばテレビリモコンのスイッチ(入力データ)を押したらテレビが映る(出力データ)といった具合に、マイコンは外部からの操作や状態をデータとして取り込む入力機能と、内部のデータを外部に表示したり制御する出力機能をもっています。この入出力の間にマイコン内で何かしらデータを処理する機構が必要となるわけです。

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そこで、まずマイコンに搭載されているROMに所望のプログラム(動作指示)を書き込む必要があります。

ROMとは、平たく言えばデータの保存領域です。USBメモリやSDカードなどの記憶装置にもこの技術は用いられます。

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このプログラム(動作指示)はユーザーが任意に書き換えることができますが、基本的には市販の電子機器はすでに開発者によりプログラムが書き込まれた状態となります。

つまり異なる製品に同一のマイコンが搭載されていることだってあり得るのです。当然書き込まれているプログラムは異なるので機能は異なりますが。

ROMに書き込まれたプログラムをCPUが読み込みます。CPUはコンピュータの制御や演算や情報転送をつかさどる中枢部分、いわば人間の脳に当たる部分です。そしてプログラムを解析し、実行します。また、このときRAMにはCPUによって処理された演算結果などが一時的に保存されます。

マイコンの動作原理を簡単に紹介しましたが、基本的な動作はパソコンもスマートフォンも変わりません。まさに「小さなコンピュータ」ですね。

【まとめ】

マイコンとはマイクロコンピューター(Micro Computer)の略。ただしPCやスマートフォンに用いられると異なり、特定の用途だけに限定した小型のコンピュータのことを指す。

プログラム(動作指示)はユーザーによって任意に書き換え可能であり、そのプログラムをCPUが処理し、所望の動作を実現する。