プロキシって何だろう?どのようなときに使う?
「プロキシ」という言葉を聞いたことはありませんか?
会社でPCを使用するうえで「プロキシをONにしてください」と指示がある方も多いんじゃないでしょうか。この記事では、コンピュータで使用されるプロキシの意味と、使用される目的、使用する上での注意点についてまとめています。
【プロキシってどういう意味?】
プロキシ(ploxy)を日本語に訳すと「代理」という意味になります。
コンピュータの世界では、インターネットへのアクセスを「代理で」行う仕組みのことを言います。プロキシサーバーといえば「代理の役割を果たすサーバー」ということになります。
というのも、通常Webサイトへアクセスする際、直接Webサーバーへアクセスし、サーバーから情報を取得できるように要求を送り、結果を受け取って画面に表示する仕組みとなっています。
これに対してプロキシサーバーを使用すると、直接Webサイトにアクセスせずに、プロキシサーバーにアクセスし、プロキシサーバーが代わりにWebサーバーへアクセス、結果がクライアント(ユーザーのコンピュータ)へ送信されます。
【プロキシはなぜ必要?】
セキュリティ上の理由があります。
ネットワークの出入り口の守りを固めておく必要があります。本来セキュリティの緩いインターネットの経路の中間にプロキシサーバーを置くことで、セキュリティ上の脅威から守ってくれるんです。例えるなら、関所のような存在ですね。
またプロキシサーバーはアクセスのログが残ります。つまり、どこのPCからどのようなサイトにアクセスされているのか、どのような経路で不正アクセスが行われているのかを記録してくれるんです。
企業などの大きな組織で、情報を抜き取られるリスクが高い場合にプロキシサーバーによるセキュリティ対策が重宝されます。
またセキュリティ上の理由のほかに、ネットワークやサーバーの負荷の軽減という効果も得られます。
プロキシサーバーには、ローカルディスクにキャッシュを残す機能があります。キャッシュというのはWebサイトにアクセスした際の情報を一時的に保存する仕組みのことで、キャッシュを用いることによりネットワークやサーバーの負荷の軽減が期待されます。またこれはWebサイトの表示高速化にもつながります。
【プロキシを使用する際の注意点】
プロキシを使用することはメリットばかりではありません。いくつか注意点をご紹介します。
まず1つ目に、通信速度が遅くなる恐れがあります。本来Webサイトに直接アクセスするところを、わざわざプロキシサーバーを介してアクセスするため、通信に遅れが生じる場合があります。特に同時に多数のクライアントがアクセスを行うとその影響が表れる可能性が高いでしょう。
そして2つ目に、IDやパスワードなどを抜き取られてしまい、かえってセキュリティに問題が生じてしまう可能性があります。データの送受信を代理で行うプロキシサーバーがそもそも信頼できない、安全でないという場合に起こりえます。事前によく確認したうえでプロキシサーバーを使用しましょう。特に無料で一般公開されているプロキシサーバーには注意が必要です。
【まとめ】
プロキシサーバーとは、ユーザーのコンピュータとWebサイトを中継する役割。セキュリティ対策や、ネットワークの負荷の軽減という目的で使用される。
ただし使用環境によっては逆効果になる恐れもあるので注意が必要である。